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ショートトラックスピードスケート選手 山浦 美和子さん

やまうら みわこ 1998年佐久穂町(旧八千穂村)生まれ 佐久大学スケート部所属 佐久大学信州短期大学部2年生 2019年度日本スケート連盟強化選手 第91回日本学生氷上競技選手権500m優勝、1000m優勝 第29回ユニバーシアード冬季競技会3000mリレー2位

 

泣き虫だったあの美和子が

5人兄弟姉妹の4番目で、先にスケートを始めていた兄の影響で小学1年生から佐久市のスポーツ少年団に所属。始めた当初は寒くて寒くて、泣きながら滑っていました。当時を知る先生によると、「1周滑るごとに足をさすってもらい、みんなに美和子がんばれと励まされながらようやく滑っていた」とか。周りからも「あの美和子がよくここまで」と言われているそうです。
兄がショートトラックに転向したタイミングで、一緒に転向し、6年生の時、野辺山の帝産クラブに入りました。6年生から現在までずっと同じコーチにつき、兄と共に成長してきました。
野辺山にはショートトラックのナショナルトレーニングセンターがあり、県外の選手も合宿を行います。野辺山はスケートをするのに日本一環境が良い場所と言われています。高校卒業後の進路を決める際に、信頼できるコーチと一緒に環境の良い地元の帝産クラブで競技を続けることが成長につながると考え、佐久大学信州短期大学部に進学しました。合宿や試合で休んだとしても、最大4年間かけて単位を修得できる長期履修制度を利用しています。
学校へは車で通学。午前中に授業を受け、午後は野辺山の帝産リンクで練習し、自宅へ帰ります。1日で100㎞近く運転することもありますが、自宅が八千穂高原ICからすぐなので、中部横断自動車道のおかげで通学がすごく楽になりました。

 

普段の練習を大切にする

スケート部の土屋監督によると「まじめで誠実な性格」という山浦さん。実力だけで勝負する「クリーンなレース」もモットーにしています

練習で心がけているのは流れ作業にならないようにすること。一つひとつの動きがどう繋がっていくのかを意識して取り組んでいます。5月10日からはナショナルチームの石垣島合宿に初めて参加。1周120㎞の島の周りをロードバイクで走ったり、浜をランニングしたり、初体験の陸上練習ばかりです。昨年から帝産クラブのコーチも一緒にナショナルチーム入りしました。コーチを信じてやっていれば間違いないと思っているので、トップの選手に追いつけ、追い越せの気持ちで取り組んでいきたいと思っています。
試合では練習通りやることを意識しています。練習でできないことが本番でできるわけがありません。スタートラインに立った時、自信が持てるか持てないかで試合の内容も結果も違ってきます。自信を持ってスタートラインに立つためにも日々の練習を頑張ることが大切だと考えています。

 

佐久から世界を目指す

ユニバーシアード大会で銀メダルを獲得したメンバーと。このうち3人は県内出身で旧知の仲

今年3月にロシアで行われたユニバーシアード大会の3000mリレーで銀メダルを獲ることができました。世界大会に出ると、世界で活躍したいという思いがより強くなります。今回のメダルを成長過程のひとつとして、さらにレベルアップしていきたいです。スケートを続けてこられたのも両親の支えがあったから。母親はすべての試合を見に来てくれます。ユニバーシアード大会は、ひとりでロシアまで応援に来てくれました。応援してくれる人のためにもやはり将来的にはオリンピックに出たい。そのために目の前の目標を確実にクリアして国内で勝ち進み、ワールドカップ、世界選手権の出場権を取ることが目標です。