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ザ・おやじファイト R-40 スーパーバンタム級    日本チャンピオン 村山 隆之さん

むらやま たかゆき 1973年軽井沢町生まれ 20歳でボクシングを始め、多くの名選手を輩出したワタナベボクシングジムに通う 東京都社会人選手権で優勝 ザ・おやじファイト R-40スーパーバンタム級で優勝 現在は会社勤めの傍ら、佐久市岩村田商店街のYRボクシングジムでトレーナーを勤める

 

ボクシングとの出会い

小学生時代に小児喘息で体が弱かったこともあり、強さに憧れがありました。高校卒業後に専門学校進学のため上京し、20歳のときに以前から興味のあったボクシングを始めました。その後、多くの有名選手を輩出しているワタナベボクシングジムに通い、アマチュアで試合に出るようになり、何度か勝利も経験。プロへの憧れはありましたが、家庭の事情で帰郷せざるを得ない状況になり、区切りをつけるためプロテストを受けました。聖地・後楽園ホールで試験を受け、合格。合格を機に気持ちに区切りをつけ、軽井沢に戻りました。
現在は会社勤めをしながら、岩村田商店街にあるYRボクシングジムでトレーナーをしています。ジムの成田勝利会長とはボクシング仲間で、9年前に会長がジムを立ち上げる時から参加しています。

 

KO勝ちで日本チャンピオンに

大会戦績は3戦3勝3KO。MVPも獲得しました

7月28日にボクシング大会「ザ・おやじファイト」後楽園大会全国チャンピオン統一戦に出場。スーパーバンタム級40代の部で勝利し、日本チャンピオンになりました。「ザ・おやじファイト」は、プロ・アマ問わず30歳以上のボクシング経験者、ジム練習生なら誰もが参加できる大会です。タイトルマッチでは、9戦9勝無敗のチャンピオン・渡辺昭選手に挑戦者として挑みました。大舞台での緊張より、リングでどう戦うかということに意識を集中。負けなしの選手ということもあり1ラウンド目はやや慎重になってしまいましたが、パンチが見えないわけではありませんでした。1ラウンドが終わりインターバルでセコンドの成田会長に「慎重すぎるよ。勝ち気で行こう!」とアドバイスをもらい気持ちを切り替えた結果、2ラウンド目にカウンターパンチが入りKO勝ちができました。あのひと言がなければ負けていたかもしれません。
ボクサーにとって後楽園ホールのリングに立つというのは一つの目標です。しかもタイトルマッチのメインイベントで試合ができたことは本当に光栄です。チャンピオンにもなることができ、MVPも獲得。自分では出来過ぎの結果だと思っています。会長には自らミットを持っていただき、普段の練習にも付き合ってもらいました。家族、ジムの仲間や練習生も20人くらい応援に来てくれました。今回チャンピオンになれたのは皆さんの応援、協力のおかげです。

 

勝利は家族への恩返し

ジム生に指導する村山さん。  「村山さんは、人がやろうと思ってもなかなかできないことをそれ以上にできる人。モチベーションが違う」と成田会長

現在、ボクシングは自分の一部になっていますが、45歳になるまで続けられるとは正直思っていませんでした。試合での勝利は、好きなことを続けられること、応援してくれる家族や仲間への恩返しだと思うので、これからも機会があれば試合にチャレンジしていきたいです。家庭と仕事が一番でボクシングはあくまでも趣味ですが、試合に出るからにはしっかり練習し、少しでも勝利に近づけるよう努力していきます。
YRボクシングジムは「日本一アットホームなジム」。小学生から50代まで幅広い世代の人が通っています。もちろん女性もいます。鍛えたい、本気で強くなりたい、体力づくりやダイエットなど目的は様々ですが、これからもトレーナーとして頑張っている人を応援したいと思っています。