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全日本高校生WASHOKUグランプリ2019 グランプリ受賞 櫻井 真優さん 萩原 彩音さん

はぎわら あやね(右) 2001年佐久市生まれ 野沢南高等学校3年生 小学1年生から料理をはじめ数々の料理コンテストに出場 オレンジページジュニア料理選手権では一昨年、昨年と2年連続準グランプリを受賞 特技はそば打ち

 

経験を将来に生かしたい

小さい頃から料理、特に和食が好きで、小学1年生の時に味噌汁などの基本的なものから作り始めました。5年生の時に初めて料理コンクールに参加してから、コンクールを見つけては応募しています。
今回出場した大会のテーマは「出汁を使った和食」。将来の夢が和食の料理人なのでいい機会だと思い挑戦しました。同級生の櫻井さんが毎日自分で作ったお弁当を持ってきているのを見て、「一緒に出よう」と誘いました。
鯉は小骨が多くて食べづらいということから、若い人が鯉を食べなくなってきていると知り、鯉の魅力を伝えられるようなメニューを考えました。例えば、佐久鯉の出汁を使った「佐久平の恵み椀」は、鯉こくと煮こじの作り方からヒントを得ました。全5品の御膳で、鯉の身、あら、ウロコを余すことなく使っています。いかに臭みをなくすかという点でも工夫しました。3枚におろした鯉を真空状態にして、0度〜5度の冷蔵庫に72時間以上寝かせた熟成鯉を作成。臭みが抜け、旨味が増し、さらに美味しくいただけるように工夫しました。
副賞のニューヨーク研修ではレストランの調理現場を見学。牡蠣とアプリコット、スイカとホタテなど面白い組み合わせの料理があり、とても勉強になりました。将来は料理人になり自分のお店を持つことが目標です。

 

「長寿の里信濃の鯉づくし御膳」。熟成鯉の漬け丼、佐久平の恵み椀、佐久鯉の唐揚げ、旬野菜と佐久鯉のたたきなど全5品

さくらい まゆ(左) 2001年御代田町生まれ 野沢南高等学校3年生 小学生の頃からお菓子作りを楽しみ、高校生になってからは毎日自作のお弁当を持参する料理好き 将来の夢は看護師

 

 

努力は報われることを実感

初めてひとりで料理したのは小学生の頃のバレンタインデーのチョコレートケーキでした。高校生になってからは母親に負担がかからないように自分でお弁当を作るようになりました。萩原さんが大会に誘ってくれたとき、最初はできるか不安でしたが、ふたりなら頑張ってみようと参加を決めました。
大会では佐久市の名産品・佐久鯉を使った「長寿の里信濃の

8月7日に金沢市で行われた決勝大会後の表彰式。盛り付けや彩り、味の良さに加え「地域に対する想い」が活かされていると評価されました

鯉づくし御膳」を出品。全国から102チームが応募し、書類審査で選ばれた8チームが金沢市での決勝大会に出場しました。決勝大会出場が決まった5月後半からはメニューの内容を見直し、6月後半から毎日調理の練習をしました。制限時間内にすべての料理を綺麗に完成させることが課題だったので、夏休み中も自宅と調理室で毎日練習。調理室で練習する日は先生方にも試食していただきました。メニューで工夫したのは鯉の唐揚げです。外はサクッと中がふわふわになるように試行錯誤しました。仕上げにきのこあんをかけ、鱗をトッピングしたのもポイント。「グランプリを取りたい」とふたりで努力してきたので、選ばれたときは「努力は報われるんだ」と改めて思いました。
ニューヨーク研修はひとつひとつがあっという間でとても濃い時間でした。大会に誘ってくれた萩原さんには「本当にありがとう」のひとことです。