ぷらざINFO/信州人

UCIトライアル ワールドユースゲーム世界3位 土屋 凌我さん

土屋 凌我さんUCIトライアル ワールドユースゲーム世界3位
土屋 凌我さん

1999年9月佐久市塩名田生まれ 5歳からトライアル競技を開始、2008年プッシン(7~9歳)クラス世界選手権優勝、09年ベンジャミン(10~12歳)クラス世界選手権優勝 12年浅科中入学、8月UCIトライアル・ワールドユースゲーム ミニメット(13〜14歳)3位入賞

 

自転車と一心同体の毎日

トライアル競技に出会ったのは5歳の時。佐久バルーンフェスティバルでのデモンストレーションを見たことが、競技を始めるきっかけになりました。バルーンフェスではモトトライアル(オートバイのトライアル)のデモでしたが、重たいマシンが自由自在に宙を舞う格好いい様子を見て、自分もやりたいと思ったのです。さすがにオートバイは無理だったので、すぐにトライアル用の自転車を買ってもらって練習を始めました。 岩場などに設定されたコースを、どうやって足を付かずに、自転車に乗ったままで走り抜けることができるかを競うのがトライアルです。後輪や前輪だけで立ちあがったり、ジャンプしたり、足をつかずにコースの障害物をクリアするためには、さまざまな技があります。習ったことはないのですが、小学生の頃から千曲川河川敷で練習の河原を走ったり、山道を走ったりして、自分で繰り返し練習してきました。 今は週末を利用して、埼玉県まで出かけています。ここはトライアルの最上級 クラス・エリートクラスで200 9年世界選手権チャンピオンとなった寺井一希選手のホームグラウンド。寺井選手のきれいな乗り方にも憧れています。トライアル的に難しくて面白い地形も多く、沢道や山の中を寺井選手と中学生を中心とした5~6人の仲間たちと走ることが、毎週の楽しみになっています。

 

海外のトップクラスと切磋琢磨

UCIワールドユースゲーム表彰式プッシン(7~9歳)クラスの世界選手権をはじめ、小学3年生の時から海外の大会へ出かけています。これまでトライアルの盛んなスペインやチェコをはじめ、中国、フランスなど6カ国に遠征してきました。大きな大会に出る時は今でも緊張しますが、少しずつ海外の友達ができ、遠征の時に話ができることが嬉しいです。 今年8月には、フランスで行われた9歳から16歳まで11ヶ国103人が参加するUCIトライアル・ワールドユースゲームのミニメットクラス(13〜14歳)に出場。予選の時は晴れていたのですが、2日目の決勝で雨が降り、セクションが濡れたり滑ったりして、いつも以上に慎重なハンドルさばきやバランス感覚が必要になったことが、特に難しかったです。今回優勝したのは14歳のフランスの選手。「おめでとう」と声をかけましたが、やはり悔しかったので、次は優勝を目指したいです。

 

さらに世界の頂点を目指して

トライアルのいちばんの魅力は、以前は走破できなかった地形を、練習して想像通りに走りきれるようになるところ。高低差の大きな難しい地形を乗り越えられた時の達成感は最高です。将来はミニメットクラスや、さらに上のジュニアクラスでの世界制覇、エリートクラスで世界チャンピオンになることが目標。今乗っているトライアル用の自転車は6台目になりますが、体に合ってよく跳べるので、来年に開かれる全日本選手権でさらに上を目指したいと思います。 中学に入学して、バスケットボール部に入りました。ポジションはセンター。今年からすぐ試合にも出させてもらえ、楽しく活動しています。平日は部活で、休みの日はトライアルの練習。でも大変だと思ったことはありません。部活で毎日体を動かすことは、トライアル競技の体力作りにも役立っていると思います。時間がある時はマンガを読んだり、アニメを見たりするのが好き。「ワンピース」や「ガンダム」をよく見ています。