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(2013年4月30日)
●日本オーベルジュ協会常任理事、 オーベルジュ・ド・プリマヴェーラ オーナーシェフ 小沼 康行さん
1961年千葉市生まれ 「代官山レンガ屋」や「銀座レカン」で修業を積んだ後、「Fitリゾート」料理長、「軽井沢900シティ倶楽部」料理長、「箱根オーベルジュ・オー・ミラドー」調理部長を経て、1996年に「プリマヴェーラ」をオープン 2004年「ピレネー」オープン
軽井沢の林の中に、初めての自分の店「プリマヴェーラ」をオープンしたのは、1996年の初夏でした。自分と妻、若いスタッフ1名というわずかな人数で始めた一軒のフランス料理店はその後、隣接の別荘を改装したメゾンや、ゆっくりと晩餐の余韻を楽しむホテル、さらにシュミネ(暖炉)料理を提供するセカンドレストラン「ピレネー」、選りすぐりのワイン7000本を揃える本格的セラーを増やし、確かなフランス料理を五感で楽しめるオーベルジュとして、少しずつ、そして着実に進化してきました。 春には自家菜園でハーブや野菜を育て、秋には軽井沢の森に分け入って野生のキノコを採り、冬には地元の猟師さんが仕留めた日本鹿を、一頭丸ごと滋味深いジビエに仕上げる…。軽井沢の鮮やかで滋味深い四季を料理に取り入れることは、「本物」を作り続けるための、オープン当初から変わらないスタンス。豊かな自然を反映させたスペシャリテは、都会では味わえない、軽井沢「プリマヴェーラ」ならではの味わいです。ひとつひとつ自分たちの手で築いてきたこの店が、別荘を訪れる皇族の皆さまや文化人の方々に支持され、高い評価を得ているのも、その点を感じていただけたからなのでしょう。
修業時代には「代官山レンガ屋」やスタッフ教育の厳しさでも知られる「銀座レカン」で経験を積みました。当時は夜10時まで働いた後、さらに早朝4時まで他店での仕事を入れ、休日にも他のビストロや和食店で勤務。少しでも調理に関わっていたくて、寝る時間以外はいつも料理のことを考えていました。今や世界的ソムリエとして知られる田崎真也氏と共に、実験的な試みとして和食店でワインやフランス料理を提供したことも。ほかにはない料理をめざし、ウナギやハモなどの日本食材をアレンジしたり、隠し味に味噌を使ったり、今、本場フランスの星付きレストランが取り入れている手法も、独自に編み出していました。この時期、田崎氏をはじめとする一流の人たちと切磋琢磨できたことは、今につながる大きな財産になっています。
冬季の休みなど年に1、2回は、スタッフと共に欧州各地を訪れています。現地のさまざまな店を体験し、自分たちが良いと思った本場の味やしつらえを、タイムラグなく店に取り入れられるのは「プリマヴェーラ」の強み。作り手がフレンチの本流を知るからこそ、地元の素材を生かした独創的かつ普遍的な一皿を提供できると思っています。これからも一歩一歩進んでいきながら、フランスのオーベルジュのように、町全体が発展していくような確固たる文化を店から発信していきたいですね。 休日には各地の名所に出かけて釣りを楽しむことも。日本海にもよく出かけています。釣果はその場で下処理を行い、大切に軽井沢まで持ち帰って、ランチでご提供することもありますよ。
月刊ぷらざ編集部(株式会社信州広告社)
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オーベルジュ・ド・プリマヴェーラ オーナーシェフ
小沼 康行さん
1961年千葉市生まれ 「代官山レンガ屋」や「銀座レカン」で修業を積んだ後、「Fitリゾート」料理長、「軽井沢900シティ倶楽部」料理長、「箱根オーベルジュ・オー・ミラドー」調理部長を経て、1996年に「プリマヴェーラ」をオープン 2004年「ピレネー」オープン
軽井沢の四季で描く本格フレンチ
軽井沢の林の中に、初めての自分の店「プリマヴェーラ」をオープンしたのは、1996年の初夏でした。自分と妻、若いスタッフ1名というわずかな人数で始めた一軒のフランス料理店はその後、隣接の別荘を改装したメゾンや、ゆっくりと晩餐の余韻を楽しむホテル、さらにシュミネ(暖炉)料理を提供するセカンドレストラン「ピレネー」、選りすぐりのワイン7000本を揃える本格的セラーを増やし、確かなフランス料理を五感で楽しめるオーベルジュとして、少しずつ、そして着実に進化してきました。
春には自家菜園でハーブや野菜を育て、秋には軽井沢の森に分け入って野生のキノコを採り、冬には地元の猟師さんが仕留めた日本鹿を、一頭丸ごと滋味深いジビエに仕上げる…。軽井沢の鮮やかで滋味深い四季を料理に取り入れることは、「本物」を作り続けるための、オープン当初から変わらないスタンス。豊かな自然を反映させたスペシャリテは、都会では味わえない、軽井沢「プリマヴェーラ」ならではの味わいです。ひとつひとつ自分たちの手で築いてきたこの店が、別荘を訪れる皇族の皆さまや文化人の方々に支持され、高い評価を得ているのも、その点を感じていただけたからなのでしょう。
修業時代には「代官山レンガ屋」やスタッフ教育の厳しさでも知られる「銀座レカン」で経験を積みました。当時は夜10時まで働いた後、さらに早朝4時まで他店での仕事を入れ、休日にも他のビストロや和食店で勤務。少しでも調理に関わっていたくて、寝る時間以外はいつも料理のことを考えていました。今や世界的ソムリエとして知られる田崎真也氏と共に、実験的な試みとして和食店でワインやフランス料理を提供したことも。ほかにはない料理をめざし、ウナギやハモなどの日本食材をアレンジしたり、隠し味に味噌を使ったり、今、本場フランスの星付きレストランが取り入れている手法も、独自に編み出していました。この時期、田崎氏をはじめとする一流の人たちと切磋琢磨できたことは、今につながる大きな財産になっています。
冬季の休みなど年に1、2回は、スタッフと共に欧州各地を訪れています。現地のさまざまな店を体験し、自分たちが良いと思った本場の味やしつらえを、タイムラグなく店に取り入れられるのは「プリマヴェーラ」の強み。作り手がフレンチの本流を知るからこそ、地元の素材を生かした独創的かつ普遍的な一皿を提供できると思っています。これからも一歩一歩進んでいきながら、フランスのオーベルジュのように、町全体が発展していくような確固たる文化を店から発信していきたいですね。
休日には各地の名所に出かけて釣りを楽しむことも。日本海にもよく出かけています。釣果はその場で下処理を行い、大切に軽井沢まで持ち帰って、ランチでご提供することもありますよ。