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日本バリスタチャンピオンシップ 2年連続優勝 井崎 英典さん

井崎 英典さん●日本バリスタチャンピオンシップ2年連続優勝
井崎 英典さん

 

1990年福岡県生まれ 2008年日本バリスタチャンピオンシップ(JBC)7位入賞 09年法政大学国際文化学科入学、丸山珈琲店小諸店にてアルバイト、JBC7位 2012年JBC優勝、2013年ワールドバリスタチャンピオンシップ(WBC)出場、丸山珈琲入社、JBC2度目の優勝

 

10代からコーヒー界の最先端へ

父親は福岡県にあるスペシャルティコーヒー専門店の店主。おいしいコーヒー豆があると聞けば、地球の裏側の小さな農場へもすぐに飛んで行ってしまうような人間です。そんな父の店を17歳の時から手伝い、コーヒーの世界を身近に感じてきました。18歳の時に日本バリスタチャンピオンシップ(JBC)に初めて出場。10代初のファイナリストになることができ、さらに父のコーヒー仲間であった丸山珈琲の丸山健太郎社長と出会うこともできました。これまで以上にコーヒーについて学び、技を磨いて一流のバリスタになりたいと強く思うようになったのは、丸山社長との出会いが大きかったと思います。

 
大学進学を機に上京し、同時に丸山珈琲の小諸店でアルバイトを始めました。平日は授業に出て、週末だけ新幹線で小諸まで通う日々。バイト代は交通費ですべて相殺されましたが、丸山社長のもとで研修できることが他にかえがたい魅力でした。

 

 

jin78_02若き世代の仲間と共に

今年のJBCで使ったのは、コスタリカのモンテ・コペイという農園の豆。コスタリカトップクラスの品質を保持する生産処理場として、丸山珈琲でも以前から付き合いのあるところですが、昨年一人で現地を訪れた際にそこの21歳の生産者と知り合い、「彼のコーヒーを、同年代のバリスタとして多くの人に伝えたい」と思うようになったのです。若いながら、彼のコーヒーに対する情熱やプライド、いいものを目指して挑戦し続ける向上心はすごいもの。業界の次世代を担う仲間として、またプロの抽出者として、その姿勢そのものを飲む人に伝えたいという気持ちが、JBCでの原動力になりました。彼とはフェイスブックを通して、今でもよく連絡を取り合っています。

 

 

世界へのさらなるチャレンジ

2014年6月にはイタリアの都市・リミニでワールドバリスタチャンピオンシップ(WBC)が開かれます。昨年の世界大会では13位で、12位までが進む準決勝に出ることは叶いませんでした。12位と同点で、最終的にはエスプレッソの評価点0.5点の差。涙も出ないくらい悔しかったですし、プレゼンテーションの15分という時間の重みをすごく考えさせられました。大会直後は、もう二度と出たくないと思ったほどですが、今では世界チャンピオンになるまで挑戦し続けたいという気持ち。もっとコーヒーの味、コーヒーの本質を極めて、次の大会に臨みたいと思っています。

 
jin78_03現在は半年後の世界大会を見据えて、一人で黙々と練習をする期間。小諸店でバリスタとして勤務しながら、勤務後や時間がある時にはトレーニングルームに籠っています。

 
今年、丸山珈琲に正式に入社して、東京から小諸へ引っ越しました。自然が豊かで、星がキレイな場所だなと感じています。時間があけば、のんびり犬と散歩をしたり、グルメガイドを片手にお店を巡ったり。軽井沢や佐久も近いので、いろいろ見て歩けて楽しいですよ。