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(2015年7月1日)
墨に魅せられて
水墨画教室に入り12年目になります。なぜか以前から墨が好きで、心惹かれるものがありました。水墨画は白と黒の2色を基調とした、世界にも例のない、純粋に東洋を代表する芸術です。その独特な表現方法によって、大自然の全てを生命・精神と融和させ、1つの文化として築きあげました。水墨画こそが幽玄・清浄な心象世界の表現芸術であることを、に入り先生から学びました。
始めた当初はとても難しく感じて、「続くかな」と思ったほどです。描くだけでなく、様々な技法の理屈を理解しないといけないので、勉強することが多く大変でした。水墨画の基本である四君子(蘭・竹・梅・菊)を描くことから始め、その後は伝統水墨画の模写を繰り返しました。そして伝統水墨画の中にはたくさんの筆遣いや技法が詰まっていることを知りました。例えば岩山の描き方は輪郭、皺、染め、、から成り立っていることを覚えました。模写を何度も繰り返す中でだんだんと自分でわかるようになるのです。わかる楽しさを感じられるようになった時は本当に嬉しく、その気持ちが次に繋がっていったのだと思います。
翰墨会では呉先生が生徒たちを中国へ研修旅行に連れて行ってくださるのです。「こんな岩、本当にあるの?」と思っていた桂林の奇峰なども実際に目にしてきました。自然が作った岩山を見ることによって納得し、描けるようになっていきました。
見る人の心を掴む作品を
受賞作品「雲か浪か」は、岩肌を流れる水と一体化する雲の姿を描きました。この作品を見た時に「この雲の下はどうなっているのかな」とか、見る人に何かを感じてもらえるような絵を描きたいと思って制作しました。大賞をいただきましたが、まだまだ修行中だと思っています。見る人の心を掴んだり、感動させたり、想像力を掻き立てられる絵が描けるようになりたいですね。でもなかなか難しいです。
呉先生には「今までのものを全部取り払って自分の画風を出せ」と言われています。「品格があり、味のある絵を描け」という意味だと理解しています。そのレベルにまで到達するのは難しいですが、自分の画風を確立していくことが、これからの課題だと思っています。
人生で今が一番幸せ
「雲か浪か」もそうですが、最近は雲を題材にした作品に取り組んでいます。雲は天地の大文章であるともいます。空を見上げると雲はいつも形を変え、色を変えているので、自然と雲に惹かれていったように思います。雲の表情を描くのは難しいですが、難しいからこそ描いてみたいと思うのかもしれません。
最近では、始めたばかりの頃のように集中してできませんが、絵の具を墨に変えただけではない、本当の水墨画を描きたいと思っています。
水墨画を習って良かったと心から思います。素晴らしい先生や素晴らしい仲間と出会い、知らなかった自分に気付かせてくれる機会にも恵まれました。夢中になって取り組めるものがある幸せを感じています。
月刊ぷらざ編集部(株式会社信州広告社)
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墨に魅せられて
水墨画教室に入り12年目になります。なぜか以前から墨が好きで、心惹かれるものがありました。水墨画は白と黒の2色を基調とした、世界にも例のない、純粋に東洋を代表する芸術です。その独特な表現方法によって、大自然の全てを生命・精神と融和させ、1つの文化として築きあげました。水墨画こそが幽玄・清浄な心象世界の表現芸術であることを、に入り先生から学びました。
始めた当初はとても難しく感じて、「続くかな」と思ったほどです。描くだけでなく、様々な技法の理屈を理解しないといけないので、勉強することが多く大変でした。水墨画の基本である四君子(蘭・竹・梅・菊)を描くことから始め、その後は伝統水墨画の模写を繰り返しました。そして伝統水墨画の中にはたくさんの筆遣いや技法が詰まっていることを知りました。例えば岩山の描き方は輪郭、皺、染め、、から成り立っていることを覚えました。模写を何度も繰り返す中でだんだんと自分でわかるようになるのです。わかる楽しさを感じられるようになった時は本当に嬉しく、その気持ちが次に繋がっていったのだと思います。
翰墨会では呉先生が生徒たちを中国へ研修旅行に連れて行ってくださるのです。「こんな岩、本当にあるの?」と思っていた桂林の奇峰なども実際に目にしてきました。自然が作った岩山を見ることによって納得し、描けるようになっていきました。
見る人の心を掴む作品を
受賞作品「雲か浪か」は、岩肌を流れる水と一体化する雲の姿を描きました。この作品を見た時に「この雲の下はどうなっているのかな」とか、見る人に何かを感じてもらえるような絵を描きたいと思って制作しました。大賞をいただきましたが、まだまだ修行中だと思っています。見る人の心を掴んだり、感動させたり、想像力を掻き立てられる絵が描けるようになりたいですね。でもなかなか難しいです。
呉先生には「今までのものを全部取り払って自分の画風を出せ」と言われています。「品格があり、味のある絵を描け」という意味だと理解しています。そのレベルにまで到達するのは難しいですが、自分の画風を確立していくことが、これからの課題だと思っています。
人生で今が一番幸せ
「雲か浪か」もそうですが、最近は雲を題材にした作品に取り組んでいます。雲は天地の大文章であるともいます。空を見上げると雲はいつも形を変え、色を変えているので、自然と雲に惹かれていったように思います。雲の表情を描くのは難しいですが、難しいからこそ描いてみたいと思うのかもしれません。
最近では、始めたばかりの頃のように集中してできませんが、絵の具を墨に変えただけではない、本当の水墨画を描きたいと思っています。
水墨画を習って良かったと心から思います。素晴らしい先生や素晴らしい仲間と出会い、知らなかった自分に気付かせてくれる機会にも恵まれました。夢中になって取り組めるものがある幸せを感じています。