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第50回技能五輪全国大会 フラワー装飾部門金賞 佐々木 士将さん

佐々木 士将さん第50回技能五輪全国大会 フラワー装飾部門金賞

佐々木 士将(のりゆき)さん

1990年御代田町生まれ 2005年御代田中卒業 北佐久農業高校中退後、アルバイトを経て2009年1月(株)S.K花企画入社 2011年第49回技能五輪全国大会フラワー装飾部門で銀賞、今年長野県で開かれた第50回大会同部門で金賞を受賞

 

偶然出会えた天職

SK花企画に入社したのは18歳の時。それまで特に花に興味があったわけではなく、資格不問で職を探していた時にたまたま出会った会社でした。手仕事やものづくりは好きだったので「フラワーアレンジメントを作るのも楽しそうだな」と気軽に考えていたことを覚えています。実際は想像をはるかに超えて、アーティスティックな職場だったのですが。
入社して意外だったのは、男性が多かったことと、思っていた以上に創造性が求められたこと。金澤茂社長をはじめ、JFTD(花キューピット)ジャパンカップなどフラワーデザインの大きな大会で優賞・入賞を果たし、活躍されている先輩が多いので、毎日とてもいい刺激を受けています。日ごろは婚礼・葬祭用の花を活けたり、ホテルの玄関やロビーを飾る壺生けを手掛けたりするのが主な仕事。週1、2回は市内の料亭に生け込みに行っています。お客様のイメージに合うよう、自分で考えて自由に表現できるのが楽しいですね。店に立って花束やアレンジメントを作る時も、お客様に驚いたり喜んだりしてもらえることが、いちばん励みになります。

2度目の大舞台に挑んで

2度目の技能五輪は緊張しつつも集中して臨めたそう

技能五輪は昨年に引き続き2回目の挑戦でした。フラワー装飾の課題は、花束、ブーケ、テーブルデコレーション、デッサンの4課題を、指定の花材や資材を使って、テーブルの上で作るというもの。課題が発表された8月から、先輩たちに相談しながらイメージを固めていきました。リンドウとトルコキキョウを1輪1輪ワイヤリングしてシックなイメージに仕上げたブーケは、金澤社長が2000年のJFTDジャパンカップでチャンピオンになった時の作品がベースです。フラワーアレンジの基本作業が試されるアレンジなのですが、レッスンをきちんと受けてきた人に比べ、基礎がまだ身についていない自覚があったので、毎日仕事が終わってから深夜まで、金澤明美マネージャーの指導のもと、練習を重ねてきました。夜遅くにもかかわらず、面倒を見ていただいたマネージャーやスタッフのみんなには、本当に感謝しています。
テーブルデコレーションの課題ではベアグラスやミツマタの枝を効果的に使用銀賞を受賞した昨年より、さらにプレッシャーを感じてしまい、うまくできるか直前まで不安でいっぱいでしたが、本番は集中して作業できたと思います。技能五輪国際大会へは年齢制限があって参加できませんが、一緒に練習を重ねてきた水野結月(第50回技能五輪全国大会フラワー装飾部門銀賞受賞)が出場する権利があるので、もし決定になれば、応援をしつつ、自分も新たな目標に向けて、技術を高めてゆきたいと思います。10月に行われた、長野県生花商協会主催の大会では、専務の金澤忍が優勝し、JFTDジャパンカップへの出場が決まりました。また、店長の菊池紗希は、同大会持込アレンジの部で県知事賞を受賞。自分もジャパンカップの予選会に挑戦し、北関東甲信越の代表として出場する事が決まりました。新しい舞台でどんな事ができるのか、自分でも楽しみにしています。

フローリストの休日の表情

休日は音楽を聴いたり、ギターを弾いたりするのが好き。中学時代の仲間とバンドを組んだことがきっかけで、上田や長野のライブハウスで演奏したこともありました。友人がダーツのプロ資格を持っているので、佐久や御代田のダーツバーへ一緒に出掛けることも。今年は技能五輪の練習で精いっぱいだったのですが、夏前に1度だけライブに参加して、思い切り楽しんできました。