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(2022年6月24日)
しおかわ ゆうた 2003年兵庫県生まれ 小学2年生のときに佐久市に移住 長野県上田高等学校卒業後、浪人期間を経て2022年4月に北海道大学文学部に入学 幼稚園の頃から絵本や物語を書き、小学5年生の時にちゅうでん児童文学賞に初めて応募 2021年度第24回ちゅうでん児童文学賞さくら賞の部(19歳以下対象)に応募した「僕と、先生と、先生のお母さん」がさくら賞を受賞
幼い頃は外で遊ぶよりも家の中で過ごす方が好きでした。家で家族といるときはふざけていても、一歩外に出ると親の後ろに身を隠したり、最小限の文字数で会話をしたりするような内気な子どもでした。幼稚園の頃は、親からコピー用紙をもらい、絵や文字を書き、ホチキスやテープで止めて本を創るのが大好きでした。
小学校に入学してからも本を創ることが楽しく、何冊も創りました。小学5年生のとき、父親が図書館で「ちゅうでん児童文学賞」の応募用紙を見つけ、「応募してみたら?」と渡してくれました。家族は原稿用紙約200枚という長い文章を書くとは思っていなかったようですが、思い出作りに挑戦してみようと、初めて本格的な小説を書き上げ応募しました。その後も何度か挑戦し、今回は4度目の応募となりました。
塩川さんがこれまでに書いた本。さくら賞受賞作は全国の公共図書館や小中高校・大学の文芸部などに配布されました
佐久市立中込中学校では野球部に入部し、執筆活動も続けていました。野球部の活動はとても忙しく、執筆活動をする時間が減ってしまいましたが、休み時間など隙間時間を有効に使い作品を書き続けました。勉強と部活動、そして執筆活動をする日々は充実していて、色々なことが良い気分転換になっていたと感じています。
長野県上田高等学校に進学してからは文芸班に所属しました。班員の仲間たちと一緒に冊子を創ったり、互いの作品を読みあったりするのはとても貴重な時間で、創作活動の良さを実感しました。他校の生徒やクラスメートに自分の作品を読んでもらって感想を聞く機会が増えたことで、「誰かを楽しませるために物語を書く」という現在の自分のスタイルが出来上がりました。そして、創作活動が持つ力を知り、「どうせなら、自分なりのやり方で誰かの役に立ちたい」と考えるようになりました。
大学の劇団サークルでの公演に向けて脚本の執筆中の様子
今回、さくら賞を受賞した「僕と、先生と、先生のお母さん」は、高校時代からスマホにため続けていた「授業参観に先生のお母さんが来る」というアイデアと、1年間の浪人生活の中で自分が感じたことを上手く絡めて小説を書いたら面白いかもしれないという発想からスタートして書き上げました。浪人すると決めたとき、予備校や塾には行かず、執筆活動をしながら勉強もする「楽しい1年にしよう」と決め、日々を過ごしていました。その中で出会った人たちや出来事、自分自身と向き合ったたくさんの時間があったからこそ書くことができた小説だと思っています。本編を書き上げたとき、良いものが書けたという自信があったので、さくら賞受賞の一報を受けたときはより一層嬉しさがこみ上げてきました。今回は児童文学作品なので中高生向けに書いたものですが、より多くの方に届くと良いなと思います。
現在は北海道大学文学部に通い勉学に励んでいます。大学では演劇サークルにも入り、脚本を書くことを楽しんでいます。長野から離れて数ヶ月経ちましたが、信州の自然はやはり素晴らしいものだと実感しています。これからも様々なことにチャレンジしながら、自分に合う道を見つけていけたらと思っています。
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しおかわ ゆうた 2003年兵庫県生まれ 小学2年生のときに佐久市に移住 長野県上田高等学校卒業後、浪人期間を経て2022年4月に北海道大学文学部に入学 幼稚園の頃から絵本や物語を書き、小学5年生の時にちゅうでん児童文学賞に初めて応募 2021年度第24回ちゅうでん児童文学賞さくら賞の部(19歳以下対象)に応募した「僕と、先生と、先生のお母さん」がさくら賞を受賞
本を創ることが好き
幼い頃は外で遊ぶよりも家の中で過ごす方が好きでした。家で家族といるときはふざけていても、一歩外に出ると親の後ろに身を隠したり、最小限の文字数で会話をしたりするような内気な子どもでした。幼稚園の頃は、親からコピー用紙をもらい、絵や文字を書き、ホチキスやテープで止めて本を創るのが大好きでした。
小学校に入学してからも本を創ることが楽しく、何冊も創りました。小学5年生のとき、父親が図書館で「ちゅうでん児童文学賞」の応募用紙を見つけ、「応募してみたら?」と渡してくれました。家族は原稿用紙約200枚という長い文章を書くとは思っていなかったようですが、思い出作りに挑戦してみようと、初めて本格的な小説を書き上げ応募しました。その後も何度か挑戦し、今回は4度目の応募となりました。
部活動と執筆活動を両立
塩川さんがこれまでに書いた本。さくら賞受賞作は全国の公共図書館や小中高校・大学の文芸部などに配布されました
佐久市立中込中学校では野球部に入部し、執筆活動も続けていました。野球部の活動はとても忙しく、執筆活動をする時間が減ってしまいましたが、休み時間など隙間時間を有効に使い作品を書き続けました。勉強と部活動、そして執筆活動をする日々は充実していて、色々なことが良い気分転換になっていたと感じています。
長野県上田高等学校に進学してからは文芸班に所属しました。班員の仲間たちと一緒に冊子を創ったり、互いの作品を読みあったりするのはとても貴重な時間で、創作活動の良さを実感しました。他校の生徒やクラスメートに自分の作品を読んでもらって感想を聞く機会が増えたことで、「誰かを楽しませるために物語を書く」という現在の自分のスタイルが出来上がりました。そして、創作活動が持つ力を知り、「どうせなら、自分なりのやり方で誰かの役に立ちたい」と考えるようになりました。
感じたことや経験を生かして
大学の劇団サークルでの公演に向けて脚本の執筆中の様子
今回、さくら賞を受賞した「僕と、先生と、先生のお母さん」は、高校時代からスマホにため続けていた「授業参観に先生のお母さんが来る」というアイデアと、1年間の浪人生活の中で自分が感じたことを上手く絡めて小説を書いたら面白いかもしれないという発想からスタートして書き上げました。浪人すると決めたとき、予備校や塾には行かず、執筆活動をしながら勉強もする「楽しい1年にしよう」と決め、日々を過ごしていました。その中で出会った人たちや出来事、自分自身と向き合ったたくさんの時間があったからこそ書くことができた小説だと思っています。本編を書き上げたとき、良いものが書けたという自信があったので、さくら賞受賞の一報を受けたときはより一層嬉しさがこみ上げてきました。今回は児童文学作品なので中高生向けに書いたものですが、より多くの方に届くと良いなと思います。
現在は北海道大学文学部に通い勉学に励んでいます。大学では演劇サークルにも入り、脚本を書くことを楽しんでいます。長野から離れて数ヶ月経ちましたが、信州の自然はやはり素晴らしいものだと実感しています。これからも様々なことにチャレンジしながら、自分に合う道を見つけていけたらと思っています。