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佐久平総合技術高等学校 創造実践科 生物環境系列

「お米甲子園」最高金賞受賞

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受賞を喜ぶ2年生の生徒たち。金賞を受賞したお米は普段食べるお米よりも甘くて美味しいそうです

佐久平総合技術高等学校創造実践科は総合学科として県内で6番目に誕生しました。1年次は普通科の学校とほぼ同じ科目を学び、2年次に生物環境系列、デザイン系列、文理医療系列の3系列の中から選択をします。生物環境系列の2年生は15人。普段は野菜や花などそれぞれ10種類近くを育てながら、身近な生物や地域資源の活用方法について学んでいます。お米作りは水谷先生の指導の下、2年生の4月に苗を育てるところからスタートしました。昨年は学校の近くにある18 aの田んぼから900kgのお米が採れたそうです。

 

一番美味しいと高評価

「お米甲子園」に出品を始めたのは2015年から。2017年には先輩方が特別優秀賞を受賞しました。2018年の「第9回全国農業高校お米甲子園」には全国の農業高校65校から159点のエントリーがあり、佐久平総合技術高等学校は1次・2次審査を通過し、ノミネート校に選ばれ、昨年11月に岐阜県で開催された最終審査の結果、最高金賞(1位)の受賞が決まりました。「美味しいお米は水が大事」と、猛暑時は水を出しっぱなしにするなど水の管理を徹底。2kgのお米を出品する前に、形が良くヒビ割れが無いかなど全員で一粒ずつ選ぶ作業を約1週間かけて行いました。「この作業が一番大変だった」と生徒たち。日々の学習の一つだったので、地域の方に「新聞に載っていたね」と声を掛けられても、生徒たち自身はあまり実感が無かったと言います。

 

 

受賞のその先へ

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授賞式の様子。生徒たちの努力が報われた瞬間でした

実家が農家だという生徒はほとんどおらず、1年生の時に行う系列の体験から生物環境系列を選択した生徒が多数。授業では育てた作物を自分たちで売ることもあり、地域の方との交流も生徒たちの楽しみのひとつ。高校卒業後は農業(生産)だけではなく、加工や自然、地域貢献など「農」に係わる道に進むそうです。今回の受賞で「生徒たちにまた生きる力がついたのではないか」と水谷先生。皆で成し遂げた「最高金賞受賞」は、これからの生徒たちの活動の励みになることでしょう。