ぷらざINFO/この街の仲間たち

佐久 剣舞の会

道に通じる仲間を集めてnt01

佐久剣舞の会の発足は平成20年6月。浅間吟道会に所属している荒木さんが、様々な道(どう)に通じる友人たちに声をかけて少しずつ輪を広げ、粘り強く活動を続けてきました。漢詩や和歌、俳句などに旋律をつけて吟じるものを詩吟と言い、詩吟を詠(えい)じる人たちを吟者(ぎんしゃ)と呼びます。吟詠(ぎんえい)に合わせて舞う人たちは剣士と呼ばれ、現在は剣士4人と吟者2人に分かれ、月に2回の練習に励んでいます。軽井沢からは講師の先生も駆けつけてくれます。

 

剣舞とは

朗々とした吟詠に合わせ、堂々とした所作で舞う剣舞。剣舞の始まりが武士に由来することから、剣士は紋付き袴などの和装で舞うことが定められています。また、題材となる詩の本質を理解し、情緒豊かに舞うことも求められます。刀の長さは3尺と5尺があり、男性は5尺を使います。題材によっては薙刀(なぎなた)を用いる団体もあるそうです。「題材のひとつひとつに物語があり、歴史があります。それを表情豊かに表現することが、剣舞の魅力です」と語るメンバー。取り上げる題材は「青葉の笛」や「織田信長」、「逸題」など幅広く、それらの歴史を深く理解するために、常に1人ひとりが勉強を怠らず、たゆまぬ努力を続けているそう。佐久市内だけでなく、様々なイベントや大会に出場しているバイタリティ溢れる姿勢からも、そうした熱心さが伝わります。

 

舞うほどに深みを増す魅力nt02

剣舞吟(けんぶぎん)の世界は、敷居が高く入りにくいと思われがちですが、その門戸は大きく開かれており、「基本は日本古来の“道(どう)”を学ぶこと」と語る荒木さん。未経験者でも親しみやすく、振り付けも歴史を紐解きながら創作で付けていくので、知れば知るほど深みを増すのも魅力のひとつ。剣を持って舞う剣舞だけでなく、扇を持って舞う扇舞(せんぶ)も演目の中に取り入れ、その楽しさを多くの人に伝えようと熱心に取り組んでいます。

「私たちが続けてこられたのは、環境と指導者に恵まれたからこそ。この気持ちを忘れずに、これからも長く続けていきたいですね」と語る、活力に満ちたメンバーです。