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2014年3月1日オープン! 佐久総合病院 佐久医療センター

「月刊ぷらざ佐久平 平成25年7月号」掲載

佐久医療センター佐久総合病院の佐久医療センターは、高度医療や専門医療を行う紹介型病院の「地域医療支援病院」をめざしています。
それでは、「地域医療支援病院」とはどのような病院なのでしょうか。

 

JA長野厚生連 佐久総合病院(☎0267-82-3131)

 

医療機関の種類

図1医療機関は、役目や働きで4つに分類されています。私たちは病気になったり、ケガをしたときには、医療機関にかかることもあります。①比較的に軽症で、診察や一般的な検査で病気がわかり、外来診療で治療ができればよいのですが、②入院してもっと精密な検査や治療、手術をすることもあります。③また、治療が難しい病気は、特別な設備がある病院での検査や専門的な勉強をしてきた医師による治療、手術が必要になるかもしれません。④さらには、そういった病気のなかで原因や治療方法図2がわかっていないものは、研究して新しい治療方法を調べることも必要です。この①が診療所 ②が一般病院 ③が地域医療支援病院 ④が特定機能病院(主に大学病院など)の役目です(図1)。
現在、佐久地域には一般病院のみで、地域医療支援病院や特定機能病院はありません。佐久医療センターは佐久地域で初めての紹介型の地域医療支援病院になる準備を進めています(図2)。

 

紹介型の地域医療支援病院

みなさんは具合が悪くなったとき、どの医療機関にかかりますか?「とりあえず大きな病院にかかれば安心」と思う人も多いのではないでしょうか。しかし、軽症の患者さんが集中すればたとえ大きな病院であっても診療機能が麻痺してしまう可能性があります。
医療の技術や機器が発達し、ひと昔前には治らなかった病気が治せるようになりました。しかし、その高度で専門的な治療を行なうためには、医師、看護師、技師など多くの医療スタッフが必要とされます。本来その病院でなければ治療ができない重症患者さんの治療にスタッフが専念するために、「診療所」などをいったん受診し、「紹介状」を書いてもらってから受診していただくようにお願いしています。各医療機関が効率的に医療を提供するために、その役割に応じて受診していただこうという考え方です。もし、他院からの紹介状なしで佐久医療センターに初診で受診する場合は、紹介状を持って来られた患者さんと不平等にならないように特別な初診料を支払っていただく場合もあります。

 

地域のみなさんへのお願い

今まで佐久地域には診療所や一般病院しかなかったので、これまではとくに意識せずに医療機関を利用されてきた方も多いのではないでしょうか。しかし今後、佐久医療センターが開院し、軽症から重症まで症状の区別なく患者さんが集中してしまうと、佐久医療センターが本来果たすべき地域医療支援病院としての役割が行えず、機能が麻痺してしまうおそれもあります。佐久地域の医療を守るためにも、医療機関の適切な受診をお願いいたします。

 

社団法人 佐久医師会

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