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(2015年7月1日)
皮膚の老化の原因について
皮膚の老化の原因の8割は「光老化」と呼ばれ、長期間、紫外線にあたっていたことによるものです。皮膚の弾性を保つ繊維が破壊され、伸び縮みできなくなって、張りがなくなり、シワやたるみが出てきます。普通の「自然の老化」によるものは2割ほどです。
写真は、New England Journal of Medicineに掲載されたものです。この方は69歳のトラック運転手で、25年間顔の左側だけ紫外線を浴びてきました。顔の右側と比べるとシワやたるみ、法令線が強調され対照的です。
シワは光老化とは関係なく、目立つ人もいます。最も年齢を感じさせるシワは、額や目の周りではなく、法令線といわれています。部位によって、ヒアルロン酸やコラーゲンの注射で浅くさせたり、ボトックス注射で筋肉の動きを麻痺させ、シワができにくくする方法があります。
また、紫外線を浴びすぎると、肌は必要以上にメラニンを作り続け、シミになることがあります。紫外線によって皮膚がダメージを受けると、表皮細胞の遺伝子に傷がつきます。細胞にはそれを修復する作用がありますが、やがて修復されないままになってしまうと、その細胞はメラニンを必要以上に作り続けるようになり、シミになっていきます。
シミの種類
一口にシミといっても、シミには多くの種類があり、治療法や治るまでの期間もそれぞれ異なります。しかも、1人に1種類のシミしかないとは限らず、治療に対する反応も様々です。なかなか一筋縄でいかないことも多いのです。
1.老人性色素斑
シミの中で最も代表的なものです。加齢とともに増え、早い人では、20代から生じることがあります。大きさや形は様々で、顔のどこにでもできます。色は褐色調で、濃淡も様々です。徐々に拡大したり、濃くなる傾向を持っています。レーザー治療(図)、光線治療が一般的で、手早く、効果が出やすい治療法です。クリームを用いた治療としては、トレチノインとハイドロキノンの外用を行います。トレチノインによって皮膚の再生を早くさせ、表皮内のシミを浮き上がらせます。そこに脱色剤であるハイドロキノンを使用することで漂白させます。
2.脂漏性角化症(しろうせいかくかしょう)
盛り上がっている濃いシミは、別名、老人性いぼといわれ、高齢の方に多くみられます。液体窒素を使って冷凍させ、かさぶたにして取る方法がありますが、レーザーを使用すると効率的に除去することができます。
3.雀卵斑(そばかす)
遺伝傾向のあるシミで、幼少期から2〜3㎜の細かい褐色斑が顔の両側に多発します。20歳以上になって増えてくる細かいシミは、よく似ていても、ソバカスではなくて細かい老人性色素斑や、後天性真皮メラノサイトーシスと呼ばれる深いシミのことがあります。
4. 肝斑(かんぱん)
30歳以上の女性に多く、両頬部、前額部、上くちびるの左右対称で、境のはっきりしないシミです。紫外線にあたったり、ストレスによって濃くなっていきます。まぶたの薄い皮膚の部分には生じないのも特徴の1つです。原因はまだよく分かっていませんが、女性ホルモンが関与しているらしいこと、紫外線に敏感であることが知られています。また、洗顔や化粧の際に、顔をこする行為が悪化させることもわかっています。
レーザー治療、光線治療は、方法によっては改善すると言われていますが、一般的にはトラネキサム酸やビタミンCの内服を行い、美白剤の外用、ピーリング、イオン導入などを併用します。
シミができるようになった肌は、肌自身がシミをつくる性質をもっているため、治療後も再発しやすくなっています。再発しにくくするためには、紫外線予防とともに、ビタミンAやビタミンCの外用、ケミカルピーリングを行ったり、レチノール酸やハイドロキノンなどを使用します。治療のほかに、日頃のメンテナンスが必要になってきます。
さいごに
これらの治療は、保険適用の治療と保険適用外の治療があります。また、治療方法は、個々の医療機関で異なります。詳しい内容については各医療機関にお尋ねください。
月刊ぷらざ編集部(株式会社信州広告社)
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いつまでも若く美しくいたいというのは、みんなの願いですが、それでも皮膚の老化は少しずつ進んでいきます。近年、シミ、シワといった悩みも、医学的見地から研究が進み、医師による診断と治療ができるようになってきました。これらに対する治療技術は、医学という学問のもとに徐々に積み上げられつつありますが、まだ分かっていないことはたくさんあります。
皮膚の老化の原因について
皮膚の老化の原因の8割は「光老化」と呼ばれ、長期間、紫外線にあたっていたことによるものです。皮膚の弾性を保つ繊維が破壊され、伸び縮みできなくなって、張りがなくなり、シワやたるみが出てきます。普通の「自然の老化」によるものは2割ほどです。
写真は、New England Journal of Medicineに掲載されたものです。この方は69歳のトラック運転手で、25年間顔の左側だけ紫外線を浴びてきました。顔の右側と比べるとシワやたるみ、法令線が強調され対照的です。
シワは光老化とは関係なく、目立つ人もいます。最も年齢を感じさせるシワは、額や目の周りではなく、法令線といわれています。部位によって、ヒアルロン酸やコラーゲンの注射で浅くさせたり、ボトックス注射で筋肉の動きを麻痺させ、シワができにくくする方法があります。
また、紫外線を浴びすぎると、肌は必要以上にメラニンを作り続け、シミになることがあります。紫外線によって皮膚がダメージを受けると、表皮細胞の遺伝子に傷がつきます。細胞にはそれを修復する作用がありますが、やがて修復されないままになってしまうと、その細胞はメラニンを必要以上に作り続けるようになり、シミになっていきます。
シミの種類
一口にシミといっても、シミには多くの種類があり、治療法や治るまでの期間もそれぞれ異なります。しかも、1人に1種類のシミしかないとは限らず、治療に対する反応も様々です。なかなか一筋縄でいかないことも多いのです。
1.老人性色素斑
シミの中で最も代表的なものです。加齢とともに増え、早い人では、20代から生じることがあります。大きさや形は様々で、顔のどこにでもできます。色は褐色調で、濃淡も様々です。徐々に拡大したり、濃くなる傾向を持っています。レーザー治療(図)、光線治療が一般的で、手早く、効果が出やすい治療法です。クリームを用いた治療としては、トレチノインとハイドロキノンの外用を行います。トレチノインによって皮膚の再生を早くさせ、表皮内のシミを浮き上がらせます。そこに脱色剤であるハイドロキノンを使用することで漂白させます。
2.脂漏性角化症(しろうせいかくかしょう)
盛り上がっている濃いシミは、別名、老人性いぼといわれ、高齢の方に多くみられます。液体窒素を使って冷凍させ、かさぶたにして取る方法がありますが、レーザーを使用すると効率的に除去することができます。
3.雀卵斑(そばかす)
遺伝傾向のあるシミで、幼少期から2〜3㎜の細かい褐色斑が顔の両側に多発します。20歳以上になって増えてくる細かいシミは、よく似ていても、ソバカスではなくて細かい老人性色素斑や、後天性真皮メラノサイトーシスと呼ばれる深いシミのことがあります。
4. 肝斑(かんぱん)
30歳以上の女性に多く、両頬部、前額部、上くちびるの左右対称で、境のはっきりしないシミです。紫外線にあたったり、ストレスによって濃くなっていきます。まぶたの薄い皮膚の部分には生じないのも特徴の1つです。原因はまだよく分かっていませんが、女性ホルモンが関与しているらしいこと、紫外線に敏感であることが知られています。また、洗顔や化粧の際に、顔をこする行為が悪化させることもわかっています。
レーザー治療、光線治療は、方法によっては改善すると言われていますが、一般的にはトラネキサム酸やビタミンCの内服を行い、美白剤の外用、ピーリング、イオン導入などを併用します。
シミができるようになった肌は、肌自身がシミをつくる性質をもっているため、治療後も再発しやすくなっています。再発しにくくするためには、紫外線予防とともに、ビタミンAやビタミンCの外用、ケミカルピーリングを行ったり、レチノール酸やハイドロキノンなどを使用します。治療のほかに、日頃のメンテナンスが必要になってきます。
さいごに
これらの治療は、保険適用の治療と保険適用外の治療があります。また、治療方法は、個々の医療機関で異なります。詳しい内容については各医療機関にお尋ねください。