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(2015年2月1日)
放射線治療とは
放射線は、細胞が分裂して増えるときに必要な遺伝子に作用して、細胞が増えないようにしたり、細胞が新しい細胞に置き換わるときに脱落する仕組みを促すことで、がん細胞を消滅させたり、少なくしたりします。放射線治療はこのような作用を利用してがんを治療します。放射線治療に用いられる放射線の種類には、X線、γ線、電子線などがあります。このほか、陽子線や重粒子線による治療が一部の施設で行われています。放射線治療の利点は、手術によって切除することなく、がんに対して治療効果を期待できることで、臓器をそのまま残したり、臓器の働きをがんになる前と同じようにしておけることです。
放射線治療は、がんを治すことを目的として単独で行われることもありますが、薬物療法(抗がん剤治療)や手術などのほかの治療と併用して行われることもあります。このほか、神経を圧迫してしびれや痛みの原因になっているがんを治療するときにも行われます。治療の進め方について、放射線診断医・治療医、外科医、薬物療法を担当する腫瘍内科医など、それぞれの専門家が集まって検討されます。
佐久医療センターの放射線治療装置
当センターでは、汎用機とトモセラピーの2台のX線外照射装置(リニアック)と小線源治療装置を有し、幅広い放射線治療に対応しています。いずれも最新の治療装置で、いわゆるピンポイント照射(定位放射線治療)や強度変調放射線治療(IMRT)、画像誘導小線源治療(IGBT)などの最先端の放射線治療を行っています。
治療対象
ほぼすべてのがんが治療対象となります。がんの種類により、手術療法が良い、あるいは化学療法が良いなどの特徴がありますので、主治医とご相談ください。また、がんを治すためだけでなく、痛みをとったり出血を止めたりなど症状の改善目的にも幅広く放射線治療を行っています。
治療期間、治療回数など
病気の種類や状況、患者さんの状態や希望などにより様々です。一般的には1回あたりの治療時間は10〜20分程度で、回数は25〜35回程度です。平日毎日治療を行っており、土日祝日はお休みです。
強度変調放射線治療(IMRT)
強度変調放射線治療(Intensity Modulated Radiation Therapy: IMRT)とは、最新のテクノロジーを用いて照射野内の放射線の強度を変化(変調)させて照射を行う方法のことを指します。IMRTを使えば、がんの形に凹凸があってもその形に合わせた線量分布を作ることができます。一方、正確な治療を行うためには、照射を行う際のがんの位置のずれや放射線の線量の誤差に対する精度管理が、通常の照射法より厳しく要求されます。
IMRTが有用ながんには前立腺がんや頭頸部がん・脳腫瘍などがありますが、それ以外のがんにも適応が広がっています。
当センターではトモセラピーでIMRTを行っています。
体幹部定位放射線治療(SBRT)
最先端のコンピューター技術と高精度の治療装置を駆使したピンポイント照射による精密な治療が、脳だけでなく体幹部の病変に対しても可能になっています。特に早期肺癌に対しては、手術の代わりになりうる治療法として期待されています。
体幹部の定位放射線照射では病変の輪郭に一致した放射線を多数の3次元方向からピンポイントで照射することにより、病変部には放射線を集中させつつ、周囲の正常組織に対する被ばくを極力抑えることが可能となりました。
画像誘導小線源治療(IGBT)
IGBTとは、小線源治療時にCTを撮影し、そのデータを用いることにより3次元的に照射する技術です。2次元での治療と比べ、腫瘍の形状や正常臓器の位置を正確に把握することが出来ます。これにより腫瘍部分に放射線を集中して、正常組織への放射線照射線量を抑えつつ照射できるようになっています。当センターでは、小線源治療室に自走式のCTを有しています。日本国内でもこの設備の導入は限られており、長野県初の先進的な設備となっています。子宮頸がんや前立腺がんに対して有効な治療になると考えております。
月刊ぷらざ編集部(株式会社信州広告社)
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放射線治療とは
放射線は、細胞が分裂して増えるときに必要な遺伝子に作用して、細胞が増えないようにしたり、細胞が新しい細胞に置き換わるときに脱落する仕組みを促すことで、がん細胞を消滅させたり、少なくしたりします。放射線治療はこのような作用を利用してがんを治療します。放射線治療に用いられる放射線の種類には、X線、γ線、電子線などがあります。このほか、陽子線や重粒子線による治療が一部の施設で行われています。放射線治療の利点は、手術によって切除することなく、がんに対して治療効果を期待できることで、臓器をそのまま残したり、臓器の働きをがんになる前と同じようにしておけることです。
放射線治療は、がんを治すことを目的として単独で行われることもありますが、薬物療法(抗がん剤治療)や手術などのほかの治療と併用して行われることもあります。このほか、神経を圧迫してしびれや痛みの原因になっているがんを治療するときにも行われます。治療の進め方について、放射線診断医・治療医、外科医、薬物療法を担当する腫瘍内科医など、それぞれの専門家が集まって検討されます。
佐久医療センターの放射線治療装置
当センターでは、汎用機とトモセラピーの2台のX線外照射装置(リニアック)と小線源治療装置を有し、幅広い放射線治療に対応しています。いずれも最新の治療装置で、いわゆるピンポイント照射(定位放射線治療)や強度変調放射線治療(IMRT)、画像誘導小線源治療(IGBT)などの最先端の放射線治療を行っています。
治療対象
ほぼすべてのがんが治療対象となります。がんの種類により、手術療法が良い、あるいは化学療法が良いなどの特徴がありますので、主治医とご相談ください。また、がんを治すためだけでなく、痛みをとったり出血を止めたりなど症状の改善目的にも幅広く放射線治療を行っています。
治療期間、治療回数など
病気の種類や状況、患者さんの状態や希望などにより様々です。一般的には1回あたりの治療時間は10〜20分程度で、回数は25〜35回程度です。平日毎日治療を行っており、土日祝日はお休みです。
強度変調放射線治療(IMRT)
強度変調放射線治療(Intensity Modulated Radiation Therapy: IMRT)とは、最新のテクノロジーを用いて照射野内の放射線の強度を変化(変調)させて照射を行う方法のことを指します。IMRTを使えば、がんの形に凹凸があってもその形に合わせた線量分布を作ることができます。一方、正確な治療を行うためには、照射を行う際のがんの位置のずれや放射線の線量の誤差に対する精度管理が、通常の照射法より厳しく要求されます。
IMRTが有用ながんには前立腺がんや頭頸部がん・脳腫瘍などがありますが、それ以外のがんにも適応が広がっています。
当センターではトモセラピーでIMRTを行っています。
体幹部定位放射線治療(SBRT)
最先端のコンピューター技術と高精度の治療装置を駆使したピンポイント照射による精密な治療が、脳だけでなく体幹部の病変に対しても可能になっています。特に早期肺癌に対しては、手術の代わりになりうる治療法として期待されています。
体幹部の定位放射線照射では病変の輪郭に一致した放射線を多数の3次元方向からピンポイントで照射することにより、病変部には放射線を集中させつつ、周囲の正常組織に対する被ばくを極力抑えることが可能となりました。
画像誘導小線源治療(IGBT)
IGBTとは、小線源治療時にCTを撮影し、そのデータを用いることにより3次元的に照射する技術です。2次元での治療と比べ、腫瘍の形状や正常臓器の位置を正確に把握することが出来ます。これにより腫瘍部分に放射線を集中して、正常組織への放射線照射線量を抑えつつ照射できるようになっています。当センターでは、小線源治療室に自走式のCTを有しています。日本国内でもこの設備の導入は限られており、長野県初の先進的な設備となっています。子宮頸がんや前立腺がんに対して有効な治療になると考えております。