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最新の画像診断機器

「月刊ぷらざ佐久平 平成26年8月号」掲載

病気の広がりや程度を“見える化”するのが画像診断で、現代の医療に欠かせないものになっています。画像診断の進歩は目覚ましく、昔からある“レントゲン”とはイメージが違います。CTやMRIに加え、PET/CTやSPECT/CTなど最新の診断機器は、体の中の異常を短時間で正確に画像化して、正しい診断、的確な治療に結び付けます。

 

JA長野厚生連 佐久総合病院 佐久医療センター(☎0267-62-8181)
高機能診断センター長 統括放射線科部長 織内 昇 医師

 

 

最新型CT検査装置 320列CT

CTは体の周囲からX線をあて、体を透過して検出された量から体組織のX線透過率を計算して、体の断面を映し出す検査です。
320列CTは最新型のCT検査装置で、0.5㎜幅の検出器が320列、つまり16㎝の幅の検出器を備え、X線を0.25秒で1回転させて撮影しますので、心臓全体を止まっているような状態で見ることができます。そのため、心臓の周りにあって心筋細胞にエネルギーや酸素を供給する冠動脈という細い動脈の狭窄や血栓を描画でき、狭心症の原因をかなり正確に診断できます。
CTは心臓以外にも全身の検査に使います。

 

放射線を使わず画像を撮影 3T MRI

MRIは放射線を使わず、磁力を利用して画像を撮る装置です。CTより脂肪、 筋肉、 水分、骨など体の組成や病変を判別しやすい利点があります。
最新の装置は、3T(テスラ)という強い磁力で、体の断面を詳細に映し出します。頭の検査では、脳梗塞や出血を発症直後から、正確に診断できます。血管を細かく見ることができますので、脳動脈瘤の診断にも威力を発揮し、手術した方が良いかどうかを、的確に判断できます。また血流が不足した状態、すなわち虚血の診断や、骨や関節、腹部や骨盤の中のいろいろな臓器の診断に役立ちます。

 

がんの診療に欠かせない PET/CT

Igaku01PET/CTは、PETとCTを組み合わせた装置で、全身のがん(癌)の診断に使われ、がんの診療に欠かせない検査になっています。
PETはポジトロンCTの略です。ポジトロンとは、プラス(+)の電荷をもつ陽電子のことで、PETは原子核の崩壊に伴ってポジトロンを出す放射性核種を検査薬として使用します。ポジトロン核種のなかでは、18F(フッ素18)という核種が最もよく使われ、がんの検査にはブドウ糖に18Fを付けたFDGという検査薬を使用します。がん細胞は正常な細胞よりもブドウ糖をたくさん取り込んで増殖や転移を起こすため、注射したFDGはがん細胞に多く取り込まれます。そこで18Fから放出される放射線を検出して、FDGが取り込まれたがん病巣の位置や大きさを診断します。
PET/CTは簡単な検査です。ブドウ糖の性質の検査薬ですので、検査前6時間は糖分を含むものは食べたり飲んだりできません。検査薬を注射し、1時間かけて薬を行きわたらせてから、10数分かけて画像を撮影します。

 

PET/CTがん検診

見た目のアンチエイジングでは心構えが大切です。くれぐれも「時計の針は戻らない」ということを自覚する必要があります。
注入療法の場合、ヒアルロン酸は徐々に体内へと吸収されてしまうので、定期的に注入しなければなりません。また20代で顔のしわ取りをするなど、若い人が 必要もないのに治療を受けてしまうと、将来かえってマイナスになります。さらに1回手術をして上手くいったからといって、何回も何回も治療を受けてしまう 人がいますが、決して容姿を扱い過ぎないということも大切です。
若々しいということは、単にしみ・しわ・たるみが少ないということではありません。まずは体調をしっかり整えて、日々前向きな気持ちで過ごすなど、目に見えないアンチエイジングこそが、若さを保つ秘訣かも知れません。老いに負けずに、元気な毎日を過ごしましょう。
当院だけでは紹介したすべての治療は行えません。佐久市内の各形成外科でそれぞれ治療していますので、受診する前に電話でのお問い合わせをお勧めいたします。

 

がんの転移などの診断にも使用 SPECT/CT

SPECTも放 射性核種を使用して体の断層像を映す検査です。PETと違って検査の目的や対象とする臓器に応じてたくさんの検査薬があり、血流や機能、病巣の位置や広が りなどを診断します。脳や心筋の血流、腎臓や肺の機能、骨など全身のがんの転移などの診断に使用しています。

 

最新の画像診断機器を地域で有効活用

生活習慣病などで普段受診しているかかりつけ医や、病気になった時に病院や医院で診察した担当医が、必要と考えたときに、これらの検査を行います。しかし、これらの装置は大がかりで高価ですので、1か所に集約するのが理にかなっています。
佐久医療センターは、地域の基幹病院としてこれらの医療機器を備え、地元の医師会の先生方と共同利用しています。紹介を受けて検査予約を受け付け、安心して検査を受けていただくために、事前の問診や注意点などをおIgaku02知らせするとともに検査の説明を行うために、高機能診断センターという部門を設けています。検査結果は、放射線診断専門医が画像を読影して、かかりつけ医に報告します。

 

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