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大塚酒造 株式会社 製造責任者 大塚 白実氏

丁寧に誠実に良い麹を造り大塚酒造の味のある酒を貫くbiz01

江戸時代後期の天保12年創業。ミネラル豊富な浅間山の伏流水と長野県産の酒米で醸した「浅間嶽」が代表酒の歴史ある蔵元です。

御歳31歳と佐久地域では最年少の若き9代目・女性杜氏の白実さん。自然体験インストラクターとして働き、次のステップに進むため、保育士資格を取ろうと実家に戻った時、75歳の先代杜氏が引退を考えていることを知りました。社長を務めるお母様から家業の実情を聞き、「やるなら今しかない」と酒蔵を継ぐことを決意。25歳の時でした。先代杜氏に付き一から酒造りを学び、先代の引退に伴い30歳で独り立ちをしました。biz02

「まだ2年なので課題はいっぱいあります」と言う白実さん。受け継いだものを守りながら、積極的に他の蔵へ見学に行き、新しい手法を取り入れたり、洗米方法を変えたり、「良い麹づくり」をテーマに、より美味しくしていくにはどうしたらいいか、自分のベストを見つけるために試行錯誤を続けています。

小諸の水は中硬水でカルシウムなどのミネラル分が豊富。そのため、濃醇タイプの酒を仕込むのに向いています。今は香りや味が華やかなタイプの酒が好まれていますが、大塚酒造では水質を生かし香りは抑えめのしっかりとした味わいの酒を醸しています。白実さんは「流行に引きずられることなくうちの味を貫き、味わいのあるお酒を造っていきたい」と力強く話します。

このほど、浅間嶽のラベルを一新。これまでのひげ文字から、浅間嶽を知らない人でも一目で銘柄がわかるようなデザインに変更しました。より多くの人に浅間嶽を届けるため、チャレンジを続ける白実さんのヒットの法則は「手を抜かず丁寧に誠実に造ること」。今年より来年、来年より再来年、美味しいお酒を造ることを目標に「大塚酒造でしか造れないものを造っていきたいです」と笑顔で話してくれました。

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