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株式会社塩沢産業 代表取締役社長 山口 英俊氏

建設資材を扱う総合的な会社(写真はオートライフ塩沢立科店)

息づく「103個の原理」
誠実こそが商売繁盛の原点

農業に従事していた23歳の頃、農閑期のアルバイトで石割の仕事を知った塩澤義國さん(現 代表取締役会長)は、1969(昭和44)年34歳の時に、ダンプカーを1台購入し、割石業「塩沢工務店」を設立。1970年に「有限会社塩沢産業」を興し、千曲川での採石許可も取得しました。1976年には第1号の生コン東部工場を建設するなど事業を拡大し、現在では砕石工場、生コン・アスコン・ガソリンスタンドなど全28事業所、社員約270人の「建設資材を扱う総合的な会社」へと成長しました。
2019年3月社長に就任した山口さんは、新事業として副社長時代から計画してきたフード事業に力を入れ、「うどん天国 麺天 上田店」を10月にオープンさせました。奥が深いうどんを知るため自ら香川へ修業に行き、うどんの打ち方からつゆの作り方まで徹底的に研究しました。会社の事業拡大は次期経営者育成の一環でもあり、今までの事業内容とかけ離れたフード事業への挑戦でしたが、「思い立ったらすぐ行動」という常日頃会長が口にする言葉を手本に怯まず取り組んだと言います。
「100億円企業」を達成させ、2020年に創立50周年を迎える同社のヒットの法則は「103個の原理」。「100個の石を頼まれて100個納品しても使えないものがあるかもしれない。だから最初から103個納品する」というこの考えが 塩沢産業の根幹になっています。また、安価な燃料販売や「花いっぱい運動」は、「ダンプカーを使うため、道路の傷みや騒音で地域にご迷惑をおかけしている。何か恩返しがしたい」と始めたもの。会長の座右の銘「かけた情けは水に流し、受けた恩は石

写真は本社外観。砕石・生コン・アスコン・燃料・蜂天国・フード事業など、事業内容は多岐に渡ります

に刻め」の精神が会社全体に息づいています。
「会社にはアナログな部分も多く、時代に合わせた会社の体質改善も必要。恩義・誠実を重んじる創業者精神を残しつつ、従業員が誇りを持って働ける環境を整え、事業を継承していきたい」と山口さん。蜂の勤勉さ・誠実さを手本に、 塩沢産業は次の目標に向かい成長し続

会長の趣味が高じて1995年にオープンした「蜂天国」。ギネスブックに登録された巨大な蜂の巣も展示されています

けます。

2019年10月にオープンした「うどん天国 麺天 上田店」。2020年東御市に本店開業も予定されています