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直売所 浅間のかおり 事務局長 中村 正明氏

土地の恵みに感謝し“真に豊かな暮らし”を追求biz01

野菜や果物、加工品が所狭しと並ぶ直売所「浅間のかおり」。県内のスーパーに20年勤め、大量流通、大量消費に疑問を感じた中村さん。「本当においしい農産物を提供できる場所を作りたい」と呼びかけ、生産者35名の出資で、2014年4月に市民団体「浅間自由市場」を立ち上げ、同年8月に直売所の運営をスタートさせました。

「地元で価値のあるものは何でも持ち寄り売ってみる」がコンセプト。農産物だけでなく、薪や花苗、木工品も並びます。ハーブやフランス料理店用の野菜biz02など、珍しい商品もあり、特定の品目当てにわざわざ足を運ぶ人も少なくありません。

開店から2年が過ぎた2016年現在、出荷会員は124人に増え、毎年順調に売り上げを伸ばしています。出荷会員の入会金は2万円と割高に設定。「自分の作ったものに対して意識を高く持ってほしい」と、あえてハードルを上げているそうです。

biz03店舗スタッフは、品物の特徴や食べ方を伝えられるように努め、生産者とお客さまの橋渡し役をしています。さらに午前と午後の1日2回、売れたものを生産者にメールで配信。自分の商品の売れ行きが手に取るようにわかります。お客さまの声も一斉メールで配信されるため、生産者は“もっと美味しいものを作ろう”とさらに努力をするという好循環になっているそうです。

また、「浅間のかおり」は、東信では貴重な通年営業の直売所。「冬場でも売るところがあれば生産者は工夫して作ってくれる」と中村さんは話します。

biz04「様々な工夫で生産者の意識を高めることで商品の質が向上し、直売所としての魅力もアップ」というのが中村さんのヒットの法則。「寒暖差があるこの土地ならではの味覚を味わうことで、土地の恵みに感謝し、この土地に暮らす幸せを感じて欲しい」と力を込めて話してくれました。