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りんごやSUDA 代表 須田 治男氏

リンゴ、プルーン、
リンゴジュースを
生産するエコファーマー

佐久穂だからできること
リンゴ農園が挑む新たな可能性

1927(昭和2)年、治男さんの祖父が「須田農園」としてリンゴ栽培をスタート。父の代で「りんごや」に改名し、サンプルーンの栽培も手掛けました。その果樹園を治男さんが引き継いだのは2009年、35歳の時。名称を「りんごやSUDA」に変え、3代目の挑戦が始まりました。
まず始めたのが「オーナー制度」。木を1本選び、契約日から1シーズンを自分の木として花摘みから摘果・葉摘み・名入れ・収穫まで体験するというもの。近年佐久穂町のふるさと納税返礼品にも採用され、9年目を迎えた今年は約50組が農園を訪れました。
前職のソムリエの経験から治男さんが取り組んだのがお酒の開発。農園で栽培したリンゴを使い、東御市でワイナリーを営む玉村豊男さんの協力のもと辛口のシードル「サクホ・テロワール レ・ポム・ドゥ・ムース」を誕生させました。2019年版はブレンドするリンゴを13種類に増やしたことでより複雑な果実味が加わり、「ジャパンシードルアワード2019」テイスト審査二つ星、デザイン審査三つ星を獲得しました。また、地元老舗酒蔵と協力して、プルーンとリンゴを活かした「リキュール ド ポム」も開発。ここだからできるお酒作りにも意欲的に取り組んでいます。
標高900mはリンゴ栽培では限界の域。しかし、「昼夜の寒暖差が大きいため身の締まった香り高い果実となり、標高の高さが色づきの良さに影響を与えている」と言い、より高品質で生産化率の高い果実栽培を目指し、シナノドルチェの「高密植栽培」にも力を入れています。樹間を狭め、垣根のように植え、長時間日光が当たる「面」栽培により、4m近い高さの1本の木から大きさや色が揃った果実を同時期に40~50玉収穫することが可能になりました。シナノドルチェはこの地域に適した品種で、果汁の多さ、香りの良さ、シャリっとした歯ごたえが特徴です。この高品質なリンゴをブランド化させようと考えています。
「佐久穂だからできること」をヒットの法則に、治男さんの挑戦はまだまだ続きます。

神奈川のレストランで15年間ソムリエを務めた治男さん。前職での経験も活かしリンゴ栽培に取り組んでいます

秋映・シナノスイート・シナノゴールド・サンふじから1本選択。人気の「オーナー制度」

収穫の1ヶ月前からレインカットをし、一番良い状態で出荷。都内高級フルーツ店でも提供される高品質なプルーン