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株式会社土屋酒造店 代表取締役社長 土屋 聡氏

地元酒米で作る「地酒」へのこだわり 地域循環や振興にも貢献

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創業は明治33年。銘酒「亀の海」を筆頭に、創業以来一貫して品質にこだわる酒造りに取り組んできた蔵元です。
昭和40年代、一般に飲まれる日本酒は2級酒と呼ばれる等級の低いものが主流で、吟醸酒は主に品評会用として醸造されていました。しかし同社では、当時から清酒の高品質化に注力し、県内でいち早く吟醸酒「亀の海」を商品化。吟醸酒造りの元祖として、その味を継承し続けています。
平成12年には消費者主導型の日本酒として特別純米酒「茜さす」の醸造を開始。一般消費者会員による「佐久酒の会」と一緒に、粘土質で良い米が育つ五郎兵衛新田を利用し、無農薬で酒米を栽培。その酒米だけを使い醸造したこだわりの地酒です。
さらに今年は、ANA国際線のファーストクラスで3月〜8月に提供される日本酒として「純米大吟醸 茜さす」が選出されました。提供酒は200以上のエントリーの中から選ばれ、味や品質だけでなく酒造りへの先駆的な取り組みや姿勢も評価の対象となりました。聡さんは「佐久の風土が評価されたのがうれしい。農家さんをはじめ、酒造りに関わる多くの人をbiz02喜ばせることができた」と笑顔で振り返ります。世界の空で楽しまれている「純米大吟醸 茜さす」。佐久の恵みを詰め込んだ土屋酒造店自慢の地酒です。
いずれは自社で作るすべての商品を100%地域産のお米で醸造するのが目標という聡さんのヒットの法則は「地域が基本」。誠実に酒造りに邁進するのはもちろん、「地域の豊かな土壌でおいしいものを作り、消費者に喜んでもらい、農家など地元に還元する。酒造りを通して地域循環や地域振興に貢献したい」と力強く話してくれました。

biz03biz04「純米大吟醸 茜さす」は「ふくよかな香りと米のうまみが調和した雑味のないきれいな味わい」と聡さん昔ながらの木造蔵。蔵では一緒に酒造りをする職人募集中