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株式会社 グリーンフィールド 代表取締役社長 髙栁 利道氏

地域資源をいかした物語のある商品を作り、ブランドを確立sb04

平成11年に会社を設立し、遊休農地の利活用や畜産農家の担い手対策として、農業経営をしています。髙栁さんはJA退職後の平成24年に社長に就任。畜産事業は県内屈指の規模を誇り、現在、肉牛1700頭、肉豚4200頭を飼養管理しています。軽井沢町の遊休農地約20 haを活用した高原野菜の生産、軽井沢町での学校給食用米の栽培、酒米の生産も手がけています。

多くのブランド牛を生産する畜産部門では、オーダーメイド飼料に加え、地元産コシヒカリの醗酵飼料を与えた「信州蓼科牛」、リンゴジュースの搾りかすを与えた「りんごで育った信州和牛」、最近脚光を浴びている必須脂肪酸に注目し、オメガ3系のアマニ油由来の飼料を与えた「オメガ牛」などを育てています。また、肉豚には米粉と社長自ら生産したハーブを給餌。「信州香原豚」として商品化されています。「地域資源を飼料として有効活用することで、より安心、安全な国産肉の生産に努めています」と髙栁さん。牧場で出た堆肥は、良質な有機質素材として軽井沢農場の畑に投入。更なる品質の向上と、環境に優しい循環型農業にも繋がっています。sb02

JA職員時代、商品開発に携わってきた経験から、商品のブランド化にも尽力。このほど完成した「寒竹 軽井沢」もそのひとつで、付加価値を求め、あえて標高の高い軽井沢で酒米を生産し、戸塚酒造の協力のもと、軽井沢ブランドの純米大吟醸を完成させました。

こうした取り組みから、髙栁さんは「いかにして商品が作り出されたのかなど、商品に込めたこだわりや思い入れを説明できることが“売れる”ことに繋がると思います。そして消費者に納得していただけたものが、“ブランド”として確立されるヒットの道だと信じています」と話します。常に望んでいるのは「生産者、仲買人、消費者の3者が作って、売って、買って良かったと思えること」。3者のマッチングも大切にしています。

 

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