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株式会社 ボスケソ 代表取締役 是本 健介氏

環境を生かしてチーズを作り 職人仲間のコラボでより面白く2

2016年12月、佐久市春日に工房を構え、チーズの製造と販売を始めた是本さん。以前は自動車の設計やF1、飛行機の開発に携わるエンジニア。趣味で料理をする中で食材としてのチーズに興味を持ち、15年前にチーズプロフェッショナルの資格を取得。いろいろなチーズを食べるうちにチーズの魅力にはまり、「自分ならこうしたい」という思いが強くなりました。休暇を利用して北海道でチーズ作りを学び、4年ほど前から自宅で試作をするように。休日は奥様の父親の田舎である佐久に滞在し、畑仕事や温泉、3乗馬を楽しみながら、キッチンでチーズ作りに没頭。そうするうちにだんだんと職人仲間ができ、チーズ職人としてこの地で開業することになりました。4年の試作期間にできた料理人仲間がボスケソのチーズを使ってくださることで宣伝効果が生まれ、売り上げも順調。「起業する前にお客さまの心を掴んだのも、ものづくりで起業するには正解だったのかな」と振り返ります。
「この地域を選んでやるからには、佐久らしい、長野らしいものを作りたい」と、チーズ作りに使えるものはないか常に捜している是本さん。地元の生乳を原料に使うのはもちろん、春日温泉のアルカリ性の温泉水で表面を拭い熟成させたウォッシュタイプのチーズや、布施温泉の温泉水を保存液に使い塩味をつけたモッツァレラチーズ、酒蔵の乳酸菌を用いて発酵させたチーズなど、環境すべてを生かしてこの地ならではの魅力あるチーズを作っています。
「仲間に恵まれ、支えられて今に至る」と話す是本さん。この地で得た仲間と刺激し合いコラボし、「食で地域全体を盛り上げる」ことがヒットの法則。どんな食材とも相性が良く「つなぐ」役割ができるのがチーズ。チーズという食材で「料理人や生産者をつなぐ役割も果たしていきたい」と話してくれました。

 

工房では13〜14種類のチーズを製造。茨城牧場長野支場のヤギミルクで作ったチーズも

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食の職人が集まる「39BAR  (サクバル)」にも参加しています

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