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株式会社 白樺堂 副社長 小林 康二 氏

小林 康二 氏発想力で生んだ商品を
愛情込めて飛躍させる

今年発売された新商品「浅間火山岩最中」は、その名の通り、岩石のような黒い皮とマグマを思わせる赤茶色の餡が特徴。見た目の面白さとカラメル風味のこってりとした甘さが支持され、人気の軽井沢土産となっています。「竹炭を練りこんだ皮の色と、浅間火山岩最中あんこを煮る時のボコボコと溶岩のように沸き立つイメージがつながった」と発想のヒントを語るのは、副社長の小林康二さん。ヒット商品を生み出すには「日頃からいろんなものに興味を持っておくこと」、そして「アイデアがひらめいたら実際に作ってみる実行力」が大切だと話してくれました。モンドセレクションで3年連続金賞を受賞し、日本航空国内線の機内食にも採用された「軽井沢タルト」、軽井沢産ジャムを隠し味にした「軽井沢特製ドレッシング」、プリンとカラメルゼリーを生クリームに混ぜ込んだ「プリン生どら」なども、そうしたたゆまぬ探究心から生まれたものだったのでしょう。
外観白樺堂の創業は、1948(昭和23)年まで遡ります。旧満州から引き揚げた小林さんの祖母が、東京で仕入れたチョコレートを軽井沢で売り歩いたのが始まり。やがて自分でも商品を作りたいという思いから、旧軽井沢銀座に手作りのかまどを構え、和菓子の製造を始めたといいます。1960年代には、あんこ作りのノウハウをもとに、浅間山麓の木の実を利用してジャム造りを開始。今では町内でも老舗のジャム・菓子工房として直営ショップも手掛け、バリエーション豊富な和洋の商品を並べています。
タルト「商品は1つ開発したら、終わりでなく始まり。そこから世間に広げていく努力が必要です」と小林さん。手掛けた商品の良さをすべてお客様に伝えたいと、ロールプレイングによる商品説明の練習など、スタッフの勉強会も積極的に行ってドレッシングいます。時には製造スタッフがショップに立ち、訪れる人の反応を見ることも。多くの人に手に取ってほしいから、パッケージのデザインやコピーにもこだわります。「新商品を考える一方で、今ある商品も大切に売っていく。失敗しても忍耐をもって次につなげることで、軽井沢タルトのようなロングセラーも生まれました」。そんな商品へ対する細やかな愛情が、ショップを訪れる人にも伝わって、広く長い人気の秘訣となっているようです。

 

株式会社 白樺堂
TEL0267-42-2721(本社)
軽井沢町軽井沢東172