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有限会社 北山商店

「うちだからできること」を追求しニーズに合わせた良いものを作る

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  佐久地域では珍しいかつお節の専門店。枕崎や沼津など全国の名産地から節を仕入れ、削り節にして、ホテルや日本料理店に卸しています。

3代目の浩一さんは大学卒業後、築地のかつお節専門店で8年間修業。大学在学中から、「かつお節という限られた商品を取り扱うには、どうすれば広げていけるか、自分なら何ができるか」を常に考えていたそうです。

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家業を継いだ浩一さんがまず手掛けたのが、新規商品の開発。そのひとつが顧客のニーズに合わせて作る「だしパック」でした。当時の北山商店では、節を削ったときに出る大量の粉を、大手業者にまとめて安く販売していました。修業先ではこの粉を小さなパックに詰めて「だしパック」として販売していたのをヒントに、「北山商店だからできることは何か」を考えました。北山商店のお得意様は、味にこだわる料理店や蕎麦処。かつお節だけでなく、さば節、宗田節、さんま節、あじ節など様々な素材からだしを取り、それぞれのお店の味を出しています。そこで、一軒一軒のオーダーに合わせて中に入れる粉を調合し、オーダーメイドのだしパックを作ることにしました。商品に込めた思いを伝えながら、地道に営業に歩き、今では佐久地域をはじめ、長野、上田、遠くは県外にまで卸すほどになりました。「ニーズに合わせて良いものを作る」「顔を出して信頼関係を築く」という浩一さんのヒットの法則が実を結んだ結果でした。

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家庭用としては、まぐろ節の糸がき(極細削り)が好評だそうです。口コミで評判が広がり、固定客の注文だけで売り切れてしまうほど。「食生活が変化しつつある中で、かつお節をどのような形で残していけば良いのかも考えつつ、将来的には店舗を構え、小売りを始めたい」と浩一さんは言います。尽きることのない探究心もヒットを生む要因のひとつのようです。

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