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丸二食品 株式会社 代表取締役社長 上原 浩氏

目配り、気配りを商品に込めて農家と一体となり美味しさを追求

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  歯切れが良く絶妙な甘さの「べったら漬」が、平成26年度長野県漬物品評会で、最高賞の農林水産大臣賞を受賞。

「丸二食品」は上原浩さんの父・孝雄さんが青果業として創業し、その後漬物製造業へと転換。漬物を製造して36年になります。

野沢菜漬からスタートし、現在は20アイテムほどを製造。シャキシャキ食感にわさびをピリリと効かせた「長芋浅漬わさび風味」や、砂糖・酒粕・食塩だけで漬けた「白瓜の粕漬」など、ヒット商品も生み出してきました。原料となる野菜は10種類ほど。その多くsb02は、県内を中心とした契約農家から仕入れています。上原さんも小学生の頃から野菜の収穫や箱詰めを手伝うのが週末の日課だったそうです。農業を身近に感じながらも、「野菜の作り方は全く知らなかった」という上原さんですが、使う野菜の種類が増えるにつれ、原料となる野菜の重要性を感じ、7年前に自分でも農業を始めました。「農家さんあっての会社ですから、農家さんに利益が出るように、収穫量を増やすにはどうしたら良いかを研究しようと思って、自分でも始めました」と上原さん。農業の高齢化が進み、やめてしまう人も多い今、「これから農業を始めようという人にすべてを教えてあげられれば、不安なくチャレンジができるのではないか。そんな環境を作りたかった」と言います。

 

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自社の利益だけでなく、パートナーである農家の利益や未来も考えて行動してきた上原さんは、ヒットの法則として「農家と製造者の話し合いの中で、美味しい物をお互いに追求していくことが大事。丁寧に作り、目を配り、気配りの気持ちを商品に込めることも必要」と話します。いつも根底にあるのは「良い原料があるからこそできる」という感謝の思い。生産者を想う温かい気持ちがあるからこそ、人々に愛される商品が生まれるのかもしれません。